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305号「トヨタが引き起こした問題の根本原因は自信過剰に伴う驕りにある」
オピニオンレター305号 平成22年3月16日
「トヨタが引き起こした問題の根本原因は自信過剰に伴う驕りにある」
トヨタが引き起こした問題は一企業の問題の枠を超えて日本国家の問題になっている。
即ち、トヨタに対する信頼の失墜は日本国家に対する信頼の失墜となっているからである。
もちろんアメリカの過剰ともいえる反応も問題である。正にアメリカという国家の繁栄のシンボルであった自動車産業が日本の自動車産業に木っ端微塵にされてしまった恨みからくる一種の日本たたきの様相をみせているからである。
しかし、けしからんのはアメリカであるといってこの問題を片付けてしまうことはできない。日本国家の問題だからである。
どうしてこのような様相を示すようなことに発展してしまったかといえば、問題が発生してからのトヨタの初動動作のあまりのまずさがあげられるが、その根底にあったのはトヨタ技術陣の自信過剰にあると言えよう。製品は悪くない、消費者が悪い、という対応となってしまったことである。
トヨタは言うまでもなく日本を代表する企業であり、ある意味では日本そのものという受け取り方が世界でなされているという事実を認識すれば、トヨタが蒙った信頼の失墜は日本の失墜であると言っても過言ではない。
このような国家的問題を引き起こしてしまったことを、肝心のトヨタが認識しているかどうか。今のところ眼に付くのは、豊田社長の涙ばかりといっても過言ではないのではないか。
消費者に対する謝罪のみならず、日本国民に対する謝罪が求められているという自覚に欠けている。
そもそも従来から、トヨタの傲慢ぶりは日本で夙に有名であった。末端に至るトヨタの社員の態度は実に傲慢で評判が悪かった。しかし誰もこのことを公言する人はいなかったというのが現実である。
社会的に評判が良いものがその評判をいっきに落とすきっかけになるのが、自信過剰からくる思い上がりであることは、企業のみならず個人的にもよくあることである。
私自身にも苦い経験がある。2000年の選挙でまさかの落選の憂き目をみたのも、いくつか原因あるが、何といってもいちばん大きな原因は私自身にあった。落ちるはずがないという自信である。
もしこの落選がなかったら、その後の政治人生は違ったものになっただろう。
それはそれとして、トヨタが名誉を挽回する方法は、山ほど溜め込んだ利益を社会に還元することである。いわゆる社会貢献に関しても「けち」で極めて評判の悪いトヨタであるからである。
いずれにせよ日本国家の信頼回復のためにトヨタの猛省とそれに基ずく行動を期待したい。
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前衆議院議員
愛知和男