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280号 「憲法を改正することが国民にとって、もっと普通の事にならなければならない」

憲法改正に関する国民投票法が成立して、やっと、憲法を改正しようとすれば改正することができる体制ができた。

国民投票法と同時に成立した国会法の改正により、憲法改正案を正式に国会で審議するのは3年後からということであるから、すぐに憲法改正作業が始まるということではない。

安倍総理が憲法改正問題を参議院選挙の争点にしたいと発言しているが、憲法改正問題がどのような形で争点になるのかよくわからない。改正の是非はすでに結論がでているといっていいだろうし(各種世論調査によっても改正に賛成の人は50%をはるかに超えている)、改正の内容はまだできていないからである。

しかし今の憲法のどこが問題かといった程度のことが争点のひとつになることはあるだろう。いずれにせよいわゆる護憲派の人たちが「9条の会」と称する組織を全国に展開して憲法問題で安倍政権に揺さぶりをかけようとしている現実に対して、なんらかの手を打つ必要があるだろう。これらの活動に巻き込まれている人の中には、憲法問題について正しく理解していない人も少なからず居ると思われるのである。

憲法問題というのは、憲法の条文を云々する以前に、憲法制定の前提になる日本国家の全体像、そして世界の中での日本の役割などを固めることを前提とする問題であるということを国民に理解していただかなければならない。

9条を絶対守らなければならない、9条がなくなれば途端に戦争に巻き込まれるといった短絡した考えで対応できる課題ではないのである。

ところで憲法改正に国民が直接関わったことが過去一度もないので、国民にとって憲法は遠い存在であると言える。憲法改正というと如何にも大それた、とてつもなく大きなことのような先入観を持ちがちで、どうしても身構えてしまうのが現実である。また憲法のあらゆる部分をいっぺんに改正すると考えがちである。

これは憲法改正についての一種のアレルギーともいえる現象である。これをなくし、憲法をもっと身近なものにし、あわせて憲法というものに対する理解を深めてもらうために、私が提案したいのは、反対が少ないと思われる部分から、たとえば環境条項を追加するといったことか、場合によっては、現憲法の日本語としての誤りを正すといった程度のことでもいいから、憲法改正をまずやってみることである。

一度でも憲法改正案に直接投票するということを経験すれば、国民は民主主義というものを実感することになるだろう。法律案に国民が直接投票することができるのは、憲法だけだからである。

併せて、国民にこのような機会を持たせないように、国民投票法の成立に抵抗してきた政治勢力が、いかに国民にとっての大切な権利行使を妨害する存在なのかを国民が実感することになるだろう。